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関内・伊勢佐木町 バー・バル

大切な人とゆっくり過ごす屋上の隠れ家バー:「The Bar Tenmar」斎藤 天馬さん

関内駅から湾岸方面に歩いて約5分。
「The Bar Tenmar」は関内桜通りの道角、風情あるたばこ屋のビルの屋上にあります。

暖色の暖かいライトに吸い寄せられるように、建物脇から階段をトコトコ。

気持ちのいい風が吹き抜ける屋上のBARに、今日もマスター「天馬さん」に会いにお客さんが訪れています。


お店の開業は2009年。

「定年退職して、人生もったいない。せっかく資格があるんだからやってみよう」
と実家で跡を継いでいた創業明治10年頃という老舗のたばこ屋の屋上で「The Bar Tenmar」をはじめました。

当時のことを「文化祭のノリだった」と笑います。


天馬さんは大学卒業後、新聞記者を経て横浜市立の中学校、神奈川県立の高校の教員を35年間勤められていたのだそう。数年が経ち仕事も落ち着き、仕事終わりの時間帯を充実させることを考え始めていた頃に出会ったのが「日本バーテンダー協会」がおこなっているバーテンダーの育成スクールでした。

「渋谷を歩いていたら目の前に日本バーテンダースクールのチラシがあり、これは!!と。一定の回数通えば資格が取れると聞いて、学校が終わってから何度か渋谷に通いました。その時はただもう暇だからみたいな感じでした」

「担当していたクラスの文化祭でバーをやったこともありました。
 暗幕で暗くして蛍光灯を外して。ノンアルコール100円くらいで販売。一日千人ほど入って味しめました(笑)」

「定年して、どうしようかな、人生もったいないなと思い、せっかく資格があるんだからやるかとお店の開業を決めました。文化祭のノリでやったら、卒業生たちが手伝ってくれました」


お店にはあちらこちらに、卒業生による天馬さん宛ての制作物があります。

天馬さんの愛車だったマーチ。


オリジナルカレンダーや、ナウシカと王蟲の置物、そしてお店に流れているインタビューラジオまで。

お店のお手伝いをする卒業生もおり、アットホームかつ開かれた雰囲気がとても心地良く感じられます。



座席は、カウンターと道路沿いの並び席のふたつ。

二、三人で来ている方が多く、静かに時間を味わうのにピッタリ。

同時に、隣り合ったお客さん同士も時に自然と会話が始まってしまうような、そんな空間です。


お通し(500円)がこれまた全部美味しい。


ドリンクも全て500円と良心的ですが、どれも丁寧にこだわって目の前で作ってもらえ、その美しさと美味しさに心奪われます。

おすすめのカクテルは「ヨコハマ」。

開港後にできた日本初のホテル「グランドホテル」の中にあった、日本第1号のバー「シーガーディアン」で出されていたカクテル。色がとても綺麗。

教員時代は社会科(特に文化人類学)を専門としていたこともあり、店内が空いているときは横浜の歴史、カクテルの歴史も楽しく詳しく教えていただけるのも醍醐味。

より深くお酒を、時間を、空間を、味わうことができます。

「ひいおじいさんがたばこ屋を開業した頃の横浜・関内は、小売人が集まる地域だったと聞いています。商談のための割烹などが多くあったそうです。弁天通りは『日本のウォール街』『金融のまち』だったんじゃないかな」

「関内は上品で落ち着いているところが良い。周辺には野毛や伊勢佐木町などがあるが、横浜はそれぞれ特色のある地域があって面白い」

1階のたばこ屋をはじめ、桜通りにはサラリーマンがいつも集っています。

その屋上で流れる、この豊かな時間。

忙しい人も、ゆっくり過ごしたい人も、日常も、少しの非日常も楽しめるまち。

そんな印象を受けました。

最後に、取材で知った常連さんならではの楽しみ方をご紹介!


まとめて買うとお得な500円のコインシステムがとても粋なんです。

仲良くなったお客さんや会社の後輩などに、「これで飲みなよ」とプレゼントする文化まであるのだそう。


The Bar Tenmar、天馬さんのチャーミングでかっこよくて暖かい、その空間にぜひ大事な人と訪れてみて、ファンになってみてください!

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The Bar Tenmar

横浜市中区相生町2-52
最寄り駅 関内・馬車道 各駅より徒歩4分
電話番号 080-4147-8100
営業時間 18:00 〜 23:00
ラストオーダー 22:30
定休日 平日の月曜日 雨天 強風 極寒
クレジットカード 利用不可

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